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経営者を超える程の強い想いで、顧客に向き合い続ける

笹島 敦史

株式会社三井住友銀行出身

株式会社サーキュレーション

「家族」への想い、そして予期せぬ三井住友銀行への入行

「中学・高校で色々ありました。裏切られたり、壁に死ねと書かれたり。苦しかったですね。自分は生きている意味があるのかな、と思うこともありました。けれど、そんな状況でも家族だけは自分のことを信じてくれたんです。」

自分のキャリアを振り返り、静かに語り始めた笹島氏。
就職活動時に持っていた一本の軸は、家族への想いだった。

「自分を支えてくれた家族を大切に出来る仕事だったら頑張れそう、ぐらいの気持ちで就活を始めました。そんな自分にとっては、生命保険がドンピシャでしたね。家族のあるべき姿を追求していて、人間じゃないとあり得ない仕組みが生命保険だと思ったんです。」

惚れ込んだ企業から内定をもらい、就職活動は終わりを迎えるはずだった。しかし、根気よく何度も電話をかけてくれた銀行のリクルーターと直接話をしたことが、大きな転換点となる。

「『君の、家族への想いや生命保険に対する想いは、すごく伝わってくる。その家族に対する想いを、銀行業に置き換えて考えてみないか?』とそのリクルーターの方がおっしゃったんですね。」

法人担当の場合、顧客となる社長には家族がいる。そして家族と同じくらい大切にしている存在「社員」がいる。もし社長のお手伝いができれば、社長の家族も社員の家族も幸せになる。つまり、大きな家族を幸せにできる仕事なのだ。リクルーターの言葉が笹島氏の心を動かした。

「『勿論、生命保険も大事。けれど、保険はもしもの備え、つまり『守り』だよね。君はこれから先の40年、ビジネスマンとして攻めるのか、守るのか。どちらを選ぶ?』とリクルーターに言われて、ドキドキしたんですよね。男って不思議と攻めたくなるので(笑)それで『攻めたいです。』と伝えました。」

お客様が好きだったからこその転職

選考を無事通過し、三井住友銀行に入行。1社目に担当したのは、東大阪の町工場だった。初めての訪問で、社長から強烈な洗礼を受けることとなる。

前知識はネジの会社だという程度で、後のことは社長から聞こうと考えていた。
工場特有の大きな音やにおいに戸惑う笹島氏に、その社長は「うちが何をしている会社か理解してる?」と問いかけた。

「『ネジを作っている会社です』と答えました。すると社長が『そうか』と残念そうな顔をし、机を思いっきりバンと叩いたんですね。『ふざけんなよ。いいよな、大企業の社員は。年収もそこそこもらって、たいした苦労もしないんだろう。でもな、俺たちの様に年収300万そこらで、ねじを一本一本頑張って作っている奴らもいるんだよ。俺たちがどんな想いでねじを作っているのか想像してみろ。分かるか、お前?そんなことも分からない奴がここに入ってくるな。消えろ!』って怒鳴られたんです。」

この会社はジェットコースターの骨組みに使うねじを独占製造していた。少しのミスが人命を奪いかねない。彼らはそんな重みを背負って働いている方々だった。

「帰り道、すごく悔しくて涙が止まらなかった。私は志ある社長の力になりたかったはずなのに、なぜ何も調べずに行ったんだろう?と。二度と来るなと言われましたが、翌日すぐに訪問しました。徹底的に会社のことを調べたうえで。そうしたら、社長が私の顔を見て『マシな目になったじゃないか。』と言ったんです。そこからが自分の社会人生活の始まりでした。」

その後も上司や顧客先に厳しく育ててもらいながら、懸命に働き続けた笹島氏はいつしかある疑問を抱くようになる。

「ある時、経営者の方に『お金は今必要ないけど、笹島君だから借りてやるよ。』って言われた時に、はっとしました。今の自分は、何かに挑戦しようとする社長たちの背中を押す仕事ができていないのでは?と。」

加えて「俺の後継になってくれないか?」「うちで働かないか?」というお声がけを頂くようになる。
多くの中小企業は若い働き手を求めていた。会社全体を活性化させる上では若者の採用が最も有効だが、人材会社を利用しても応募がないのが現実だった。「このままでは中小企業は存続出来なくなってしまう。」と笹島氏は奮起する。

「銀行は自分ひとりいなくても勝手に回っていきます。金融業界は江戸時代からあるんですから。それよりも、まだマーケットとしては新しい人材業界を盛り上げて行きたい、自分の手であるべき人材ビジネスの形を創っていきたいと思うようになりました。」

インテリジェンスで奮闘した日々

業界1位のリクルート、2位のインテリジェンスから内定を得た笹島氏。結果的にはインテリジェンスに転職を決めた。その理由は何だったのか。

「業界トップのリクルートからの内定をもらいながら、給与や条件面は下がるのにインテリジェンスに惹かれている自分に気づいて、自分の気持ちに正直になろうって思ったんです。役員陣の魅力も大きかった。すごくキラキラした顔で未来の会社のあるべき姿について語ってくれたんです。」

こうしてインテリジェンスにリクルーティングアドバイザー(法人担当)として入社した笹島氏。法人側、転職者側に対し、独自の営業スタイルを確立していく。

「転職者側に自分がどれだけの熱量を持って話せるかが大事だと考えました。社長の熱量を法人担当の自分が100%掴み取れたとしても、それを自社のコンサルタントに伝えると50%に下がり、最終的に転職希望者に伝わるのはたった10%。100%が10%まで落ちてしまえば、ほとんどの採用活動は失敗に終わります。だから自分は、転職希望者に社長の思いを100%の温度感で伝えられる方法を工夫するだけでした。」

まずは自分が結果を出し、徐々にその営業スタイルを伝播させていった。会社全体を変えられるほどの影響力を持つにはあと10年は掛かるだろうか。そんな矢先、笹島氏の仕事ぶりが上層部の目に留まり、これまでの営業とは全く違う「自社の組織改革」という使命を与えられる。業務改善・評価制度改革・研修制度の充実・社内文化の創出という4本柱での仕組みづくり。組織に変革を起こそうとする笹島氏に対し、現場からの抵抗は凄まじかったが、めげずに機会を設け何度も対話した。そんな日々を送るなかで、ある想いが沸々と湧き上がってきた。

「やっぱり自分はお客様の為に仕事をするのが好きだと痛感しました。当初は組織を変えれば、最終的にお客様へのサービスも変わり、それは自分の喜びに繋がるとポジティブに捉えていた。でも、法人営業から離れて時間が経つと、だんだんと後輩たちと飲むのが辛くなってきたんです。後輩はお客様と対話して、新しい成長をして、色んなことを成し遂げている。一方、自分の話は数年前の営業体験。情けない、と。顧客接点がないことがストレスに変わってきて、「やっぱり営業がしたい」とインテリジェンスを飛び出すことになりました。」

自分にとって大切なものとは

インテリジェンスを辞めた笹島氏は、自分にとって何が大切なのか改めて自問自答する。

「今までは『働くことを楽しむ人が増えたら、その家族が幸せになるじゃないか。』という家族の軸のみがモチベーションになっていました。もちろん『人の為にこうしたい、社会にこうしたい。』という思いも大切ですが、一度立ち止ったことで自分の中にある『もっと自己成長したい。そして共感して切磋琢磨して働ける仲間が欲しい』という強い思いに気付けたんです。」

複数の企業から内定を貰ったものの、強く惹かれる企業がなかった。個人で事業を立ち上げてしまおうかとも考えたが・・・
「刺激がないんですよ。たった7年間の自分の経験を活かして出来る仕事って限られるでしょう。『独立したら本当に成長できるのか?想いがある独立であればいいが、今の自分はただ楽な方向に進んでいるだけなのでは?』と思い直し、踏み留まりました。」

そして、「「働く」を楽しむ人を増やすこと」という大きな目的と、「自身が飛躍的に成長できる環境と共に切瑳できる仲間」という二軸が明確になった。
その時、サーキュレーション代表久保田と巡り合う。

「目を見た瞬間に、勝てないと思ったんです。こんなこと人生で初めてでした。話も聞いてないのに、この人と働きたいって直感で感じたんですよね。」

面接をはじめて1時間後には、入社契約を済ませていた。「これで良かったのか」という多少の疑念も、初めて感じた大きな心臓のしびれの前には障害になり得なかった。そして今も、あの時の直感は間違っていなかったと確信している。そんな笹島氏が今、営業活動で心がけていることとは。

「はじめの5分で信頼されるかされないか決まるんです。自分がちゃんと考え抜いて持っていた提案であれば、たとえ間違っていても、社長はちゃんと向き合ってくれます。やはり相手に対し、どうあるかという姿勢が大事なんですよね。」

顧客の事を本気で考え向き合うことが、相手の信頼に繋がり、最終的に結果に繋がるのだ。実際、笹島氏は入社直後から業績を叩き出している。驚く事に、入社翌月にして、単月の最高売上げギネスを更新し月間MVPを勝ち取った。

「今までの仕事はコンサルタントを挟んでの分業でしたが、今は法人側、個人側共に自分がアプローチできる。法人は自分より圧倒的に経験値が高い社長のみ。個人は元経営陣など優秀な方々ばかりです。そういう方々を相手に、自分の考えを提案していくのはめちゃめちゃ面白いですよ。私は、社長よりも会社の未来を考えてワクワクしたいし、同時に不安でいたい。社長よりも熱くいたいし、その熱量を持ってぶつかることで、社長から100%ではなく200%の情熱を引き出して、個人側にもその思いを伝播させる。これが新しく価値ある事業を創出する。そんなあるべき仕事が出来る環境に今あると感じています。」

笹島氏にはそれを成し遂げることが出来るだけの熱意がある。今の仕事に対する想いが、日頃のON/OFFという話からも垣間見えた。

「以前は、ON/OFFを意識的に切り替えて働いていましたが、今はONしかないですね。無意識にONに入っている感じでしょうか。不思議な事に、自ら進んで仕事を充実させている感覚なのでONとかOFFとかいう概念自体が消えました。」

笹島氏の語る姿に、働くということは、本来は自分の意志で楽しくできるのだと実感させられた。そんな笹島氏が今後についてどう考えているのかを訊いてみた。

「前職でとてもお世話になったお客様から『君は、一見ダサいとか、格好悪いと思えるような愚直な目標に向かって走ったほうがいい。その目標を常に達成し続けていくことで、5年後10年後驚くような成長ができるはずだから。』と言われたことを今でも大事にしています。一日決めたことは必ずやりきって帰る。当たり前のことなんだけど、意外に難しいんですよ。日々の積み重ねが未来を作ると信じて、絶対に手を抜かないこと。」

ただこれだけですね。この積み重ねが未来を創ります。

脱藩するか悩んでいる人へ

脱藩した自分を想像したとき、ワクワクしますか?
たまらなくドキドキしていますか?

こんな感情を抑えきれないのならば、一歩踏み出せばいい。
周りの目を気にして踏み出す勇気を持てないのならば、変わらず同じ場所に残り続けるのもいいと思います。その決断が正しいかどうかを決めるのは自分です。周りがどう思うかなんて関係ありません。

自分の心に素直になってみて下さい。
ただ、ドキドキ、ワクワクする道を選んだ方が絶対に面白い。
それだけは言い切れます。

(取材・文/飯島はるな)

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