中小企業幹部候補専門の転職サイト

データ分析のプロが語る『人類の進化を推し進める』というキャリア観

メイン画像-[復元]

株式会社リクルートキャリア出身

株式会社ビズリーチ サービス企画本部プロダクトマネジメント部 マネージャー

データ分析のプロとして歩み始めたリクルート時代

「自分が社会・企業に提供出来る価値はデータ分析しかない。そんな思いでデータ分析のプロとしてのキャリアを歩み始めました。」そう語るのは、ビズリーチ小川晋一郎氏。データ分析のプロフェッショナルとして、小川氏はどんな経験の中で、何を得てきたのだろうか。

「新卒でリクルートに入社しました。リクナビの法人営業に配属されたのですが、1年目の終りに首の腫瘍で入院・手術を余儀なくされました。復帰後は、クライアントの都合に合わせる営業は難しいということで採用コンサルの部署に配属されました。ここで配属された、コンサル部署はリクルートの中でも尖った先輩方が多数在籍していました。少し厳しい環境ではありましたが、トレーニングを積むことができました。」

採用コンサルタントの部署では、クライアントの求める人材要件の言語化や面接設計等を行った。またその後新規事業立ち上げにも携わった。全ての経験の中で、「自分起点で何かを初めているわけではない」と認識したと小川氏は語った。

「ハイレベルな環境で、面白い経験ができたのですが、上司が打ち出したアイデアを実行するだけで自分の力不足を痛感しました。自分の強みって何だろう考えましたね。新規事業をうまく立ち上げられる人はリクルートの中にたくさんいて、僕はその人達よりできるわけじゃないよなと。

そんな折、先輩からwebデータ分析の話を聞かされました。元々コンサル時にエクセルを使った統計解析等をしていたこと、情報系の学科出身であったこと。当時はビッグデータが流行る前でしたが、これからビッグデータは重要な要素になると確信。そんな背景から、データ分析をものにしたい、と思い先輩に『やらせてください』とお願いしました。」

データ分析のプロフェッショナルの道へと自らの意思で歩み始めた小川氏。当時は、自分で本を30冊程度購入し、独学でひたすら勉強を続けていた。データ分析の道を選んだ背景には、彼自身の仕事選びのスタンスがあった。

「常に、会社や組織全体を相対的に見て、自分が一番価値を発揮できるのはどの部分であるのか考えて生きています。当時のリクルートにはデータ分析をやれる人はいなかったし、自分のバックグラウンドも生かせることに気がつきました。もうデータ分析しかないなと決めましたね。『これ、俺じゃなくてもやれる人いっぱいいる』と思うそんな仕事でなく、自分しか価値が提供できない仕事を当時はしたかったんです。」

データサイエンティストから事業家へ

自分の価値提供ができるのはデータ分析。そう心に決め、3年間、リクルートのデータ分析の先駆者として駆け抜けた。その中で、小川氏の心境に変化があった。

「データ分析を3年間がむしゃらにやり続けた結果、ある程度結果も出すことができたわけですが、データ分析をこのまま突き詰めてどこまでいけるか不安になってきたのです。これまで我流でやってきたのですが、ふと外をみると、今からでは追いつけないようなすごい人がたくさんいて、とても勝てないなと、ある程度できるようになって改めて自分の脳みその限界を感じました。」

3年間走り続け、結果を出したタイミングで次にどの道に進むべきか、改めて立ち止まって考えたわけである。その結果小川氏は、自分にとって技術は手段でしかないという結論に達した。データ分析のノウハウそのものの精度を高めることではなく、その先にある、技術を使って社会に価値を提供することに興味を持っていると気づいたのだ。

「この頃、自分はこれまでのコンサルティングやデータ分析経験を生かし、企画や事業を作ることで世の中に価値を提供したいと考えるようになりました。あ、ただデータ分析は本当に独学で、自分のデータ分析の実力を証明するものが何もなかったので、最後に統計検定2級を受けて合格して一応履歴書に統計やったと言えるようにはしておきました(笑)」

当時、小川氏はリクルート社内でデータ分析の先生としても注目され、価値も発揮していた。しかし、現状の立場に満足するがため自分に甘くなり、自分の成長スピードが落ちてしまうことを懸念したのだ。

「データ分析の勉強を始めた最初の半年間、なんのパフォーマンスも発揮できていなかったのですが、そんな自分に対しても期待して続けさせてくれる本当に素晴らしい会社でした。今でもとても感謝しています。ただ、ある程度自信がついてきた今、もっと厳しい環境の中で、自分の身1つで戦ってみたいと思うようになったのです。自分はぬるい環境に甘えてしまうので、自ら厳しい状況に追い込まないとダメなんですよ。」

自らを厳しい環境に追い込み、これまでの経験を生かし、事業を作りたい。こんな思いで、小川氏は転職活動を開始したのだ。

転職活動は会社と自分の実力値のマッチングである

自らの、データ分析という強みを生かし小川氏はどのような転職活動をしたのだろうか。

「転職活動をスタートする際、相談した友人に『とりあえずビズリーチに登録したら』と言われ、言われるがまま登録しました。そしたら、スカウトが来た会社のひとつがビズリーチ社でして(笑)。ビズリーチは、リクルートの競合でもあったので、競合調査がてらとりあえず面接に足を運びました。」

この時点では転職先として全く考えていなかったものの、実際に会うことで見えてきた部分があったと小川氏は語る。

「自分の性格的に、熱いノリと冷静な計算が入り混じったリクルートの文化はとても居心地がよかったのですが、ビズリーチにも同じ空気を感じました。営業も強く、エンジニアも強いため、熱い気持ちがあればプロダクトを最後作るところまで冷静に逆算する風土もある。肌が合う組織だと実感しましたね。面談では、会う人、会う人から刺激を受けました。同じ年齢の事業本部長の自分とはレベルの違う人生経験、面接で初めて会った社長のインパクトは忘れもしません。そして、役員陣が作り出したビズリーチの事業モデルは、とても美しくて、本当にすごいなと思いました。」

こんな絵を描ける人たちと一緒に働けることに、心からわくわくしたと当時を振り返っていた。今まで経験したことのないスピード感で様々なことが試行錯誤され、変わっていく。各々が問題意識を持ちながら主体的にものごとに取り組んでいく。自分が意思決定することを求められること、言い出した本人が中心人物になってものごとを進めないと何も始まらないベンチャーの環境は、自分の成長にとってとても大事なものだと感じるようになった。

また、転職活動を通して大切にしていた自分自身が行くべき会社の選び方について次のように語った。

「まず、自分が会社に提供できることと、会社が求めているものを考えます。同時に、自分がやりたいことと、会社が提供してくれることを考えるんです。この双方のマッチングが成立した時にその会社に行くべきであると考えています。自分が提供できるデータ分析のノウハウをビズリーチは求めていました。同時に、自分のやりたいと考えていたデータ分析のノウハウを生かした企画のポジションをビスリーチが用意してくれそうでした。この双方のマッチングは、転職をする上での必須条件であると考えます。」

それでも、転職を踏み出すにはタイミングも難しく、不安や心配はつきもの。最後に転職を強く後押ししたきっかけは「友人の転職」であったと語っていた。

会社の知名度や肩書きではなく、自分の力で戦えるか

大企業とベンチャー企業で働いた小川氏は、会社の規模という概念は無意味で、最大限、社会・企業を変えようとするマインドが大切だと言う。

「ベンチャーと比べると、リクルートは既に出来上がっている部分の多い会社です。それを中から変えることは本当に困難で難しいと思います。大企業をを中から変えるには、事業モデルを創るセンスに加え、法律や社内調整など相当なスキルが必要です。」

小川氏は、大企業であるリクルート社内においても、既存のものを壊して巨大な組織を新しい方向へ本気で動かそうとしている人物と出会った。また、社内外問わずいろんな人脈を構築し、そこから得た知見を活かして新しい組織創りをしている人物とも出会った。

「結局は会社の知名度や肩書きなど全て取り除いて、自分の身1つで戦って勝てるような人が本当に強い力を持った人であると思います。」

同時に、ベンチャー企業で働いた気づきも教えてくれた。「ベンチャー企業って、自由にやれるイメージを持つ人が多いと思います。確かに大企業よりは階層が少なく柔軟なことはたくさんありますが、自ら考え抜いて動いて周りを巻き込んでいかない限り、結局何もできないですよ。」

要は、環境に左右されず、個として何ができるのか、どんな価値が提供できるかが大切なのである。

脱藩者へのメッセージ

「やりたいこと、が明確な人はそのままやりたいことに突き進めばいいと思っています。でもほとんどの人はやりたいことがわからない中で模索していると思います。そんな方は、「働き方」に注目するのが良いと思います。どんな働き方をしたいのか。例えば、大企業で大きな組織を変革したいのか、ベンチャーでお金もない中で新しい社会を創りたいのか。どうやって日々過ごすのが楽しいのかをイメージできる働き方がよいと思います。僕の場合はベンチャーでしたし、とても満足しています。
また、自分がどんな価値を社会に提供できるかを考えることはとても大事だと思います。そしてそれは、自分だけで考えているとズレている可能性があります。転職活動は、自分の提供できる価値を明確にするいい機会です。
とにかく会社に寄りかからず、自分の人生をどう生きるのか自分についてよく考えてみてください。」

外部要因にとらわれ、どこで働きたい、どこで何をしたいと考えるのではない。この先どんな価値を提供して、一社会人としてどう生きていきたいのか真剣に考えることが必要なのかもしれない。

(取材・文/田﨑莉奈)

LINEで転職相談・脱藩エントリー

アドバイザーへの転職相談をすることができます。会員登録等、不要なのでお気軽にご連絡ください。『@dappan』で検索し友達追加してください。